Doll:狭間-Hazama-
石粉粘土 70cm
2002/11 制作

















二重螺旋
「月」











疲れ果てた月が重い体で
鎖をずるずると引きずりながら舞台へと這い出す
穴あきの夜とひび割れた空
「わっ」と大きな歓声があがり
赤く赫い血走った目で
月は静かに笑った




ああ
どうか貴方は泣かないで
涙は
涙は
涙は

私のものだから




ふらふらと踊りだす月は
いつしか昇っているのか堕ちているのかも分からずに
ただただ
青い蒼い鱗粉を放ちながら
探し物を探し続けた




ねえ
どうか貴方は哀れまないで
罰は
罰は
罰は

私のものだから




探し物を探してる
海も空もさがしてる

私の太陽
私は此処にいるというのに